皆様、美容室に行った際にヘアカラーが染まりにくいと感じたことはありますか?中には私は元々染まりにくい髪質だからと思っている方やしっかりと染まるときとそうでないときがあるという方など様々なケースがあると思いますが、皆さんはその原因をご存知でしょうか?
今回は染まりやすい人や染まりにくい人の特徴とヘアカラーをする際に染まりをよくするための美容師オススメの方法をお話しさせていただきます。
髪の染まりやすさの違いとは!
髪の染まりにくさ、染まりやすさはその人の生まれ持った髪質が左右する部分とその人の髪の毛に対する施術経歴やご自宅などでのホームケアの3種類の要因があります。
髪質
ヘアカラー染まり具合に関していきなり核心になりますが、自身の意識で変えることのできない髪質による影響が最も多いかもしれません。生まれ持ったものですので一生関わらなければいけませんが性質を知ることも重要ですのでここで諦めずにぜひ最後までご覧ください。ではどのような人が当てはまるのかその特徴を見ていきましょう。
- 髪が染まりやすい人の特徴
髪が細くて柔らかい
キューティクルが少ない
ダメージ毛(定期的にカラーやパーマをしている)
乾燥肌
- 髪が染まりにくい人の特徴
髪が太くてかたい
キューティクルが多い
健康毛(ヘアカラーやパーマをほとんどしていない)
オイリー肌
上記の通り髪が染まりにくい原因とは髪の太さとキューティクルの量、そして髪自体のダメージ量によって異なります。すべてが当てはまる方に関してはかなり染まりにくいと言えるかもしれません。基本的に髪が太い人とはキューティクルの量が多い傾向にあります。
キューティクルとは髪の内部を外的刺激から守っている盾のようなものです。一般的に6~7枚のキューティクルが重なってできており髪の毛を覆っているのですが、髪の細い方は4~5枚と言われており、反対に髪の太い方は10枚前後あり前者に比べておよそ倍の違いがあります。
外的刺激から守っているキューティクルの枚数が違うということは当然ヘアカラーに対する耐性が高いということになり、それが髪の染まりにくい原因となってしまいます。特に健康毛であるほどキューティクルの状態も良く整っているのでより強固に髪を守っているということになります。
また、オイリー肌の人で頭皮に油分が出やすい方も注意が必要です。美容室によってはカラーのみのお客様は時間短縮のため、最初にシャンプーせずにいきなりヘアカラーから始めるお店もあります。そうなると自身の油分が薬剤の浸透を妨げてしまい染まりにくさの原因になってしまいます。
日常のヘアケア習慣
髪の染まりにくい原因としては髪質だけではなく何気ない日ごろの生活習慣にも起因している場合があります。では一体どのようなものが染まりにくい髪の状態を作ってしまっているのか見ていきましょう。
- 日常的なスタイリング剤の使用
ヘアワックス
アウトバストリートメント
ヘアスプレーなど
- 毎日のシャンプー
シリコン配合シャンプー
インバストリートメント
リンスなど
普段使用しているスタイリング剤の中でもヘアスプレーやヘアワックスはシャンプーでも非常に落ちにくいという性質を持っています。そして上記の中で共通して言えることは、どれも髪の毛をしっかりとコーティングすることによって効果を発揮するもので油分を多く含みます。
そうなると美容室でシャンプーしてからヘアカラーをやるとしても、毎日のヘアケア習慣で形成されている頑固な皮膜を落としきることは困難です。それがヘアカラーをする際の障壁となってしまい薬剤の浸透を阻害してしまいます。私個人の意見としてはコレが最大の原因と考えています。
ヘアカラーの染まりをよくする方法とは?
髪が染まりにくくなってしまう原因については大体わかって頂けたと思います。でもいくら自身が染まりにくい髪質と分かっていてもそれで泣き寝入りなんてしたくはないですよね?せっかくの人生めいっぱオシャレを楽しめるようにヘアカラーの染まりをよくする方法についてお話していきます。
定期的にヘアカラーをする
健康毛やとても髪質の太い方などはいきなり希望の色味にしたいと思っていてもなかなか難しいので、定期的なヘアカラーをして徐々に希望の色味に近づけるという方法があります。一度に髪を大きく痛める心配もなく一番安全な方法ですね。実際に美容室では初めてカラーをするお客様にはまず必ずと言っていいほど提案する方法になります。
一度に希望の色味にするにはブリーチなどをする必要がありダメージ量がデカすぎますし、実際に自身にやってみるとイメージと違ったと黒髪に戻そうとする方がいます。でもブリーチをした髪は黒く戻しても退色も激しくなりごわつきも酷くなります。
そのようなことから一時のノリで染めたけど後から後悔する人が多いので前途したように徐々に明るくしていけば途中でやめることができ後悔することも少なくて済むので非常におススメです。
ヘアカラーをする一週間前からやるべきこと
普段から染まりにくいと感じている方は一週間前から普段使用しているシャンプーを変えてノンシリコンシャンプーを使用するようにしてみましょう。トリートメントはしても大丈夫ですが、中間から毛先のみで使用して、根元付近につけないように注意してください。
また、普段のスタイリング剤も特に残りやすいヘアスプレーやヘアワックスをなるべく使用しないようにしてください。そうすることで髪に残ってしまっているシリコンや油分を減らすことができヘアカラーをするための下地を作ることができます。
でも中には仕事柄しっかりとヘアスプレーやヘアワックスを使用して毎日スタイリングをしなければならないという方も知るかもしれません。
そんな方のために荒療治ですが裏技を一つ。
美容室でたまに使われるお客様には絶対に言えない荒療治になりますが、ヘアカラーをする直前だけで良い方法です。それは台所用洗剤を髪の毛に揉みこんで泡立ててから、5分ほど放置します。そして洗い流せばほとんどの頑固な油分や汚れをしっかりと落とすことができます。
但し、注意として台所用洗剤は非常に強力ですので絶対に頭皮にはつかないようにして使用してください。普段あまり外気に晒されない頭皮はほかの部位よりも敏感で繊細にできています。もし使用中に頭皮についてしまった場合は、肌の弱い敏感肌の方または使用中にピリピリと異変を感じた際はすぐに使用を中止してしっかりと洗い流してくださいね。
まとめ
髪が染まりにくい方にとってはヘアカラーで希望の色味にするというのは憧れでもあると思います。美容室にはよく流行りの色味にしたいといらっしゃる方が多いのですが、大体がブリーチを必要とするような色味であることが非常に多く、雑誌やSNSなどでブリーチなしでできますみたいな色でもかなりその人の髪質に依存する場合があり限定的です。
余り万人向けではないケースですので無理にその色にしようといきなりブリーチをせずにまずは美容師さんの意見をしっかりと聞いて、染めた後の数か月先の自身の髪の状態までしっかりと話すようにしましょう。そうしないと思わぬ落とし穴にはまってしまうかもしれません。上記を踏まえてぜひおしゃれを楽しんでくださいね。